【2001年12月17日 βテスター開始 非売品。PS2 2002年5月16日 正式サービス開始】
2022年に20周年を迎えるFF11のリリース情報は、こうなっている。20年と考えるとつくづく感無量というか、よくもまあここまで、というか。スタッフ達の努力もユーザーの熱意も、何よりFF11というゲームに対する愛情が、すごいの一言に尽きる。
ネット環境が発達したおかげで、今はもうゲームにおいて、オンライン仕様は当たり前になった。情報を仕入れることもたやすく、ゆえに入り乱れすぎており、昔のような混沌とした、けれど本当に異世界を冒険しているような純粋な感覚でMMORPGを楽しむことは、すでに不可能だろうと思う。
「昔のネットの世界は、あくまでリアルと区切られたヴァーチャルなものだったが、今のネットはリアルの延長」
というような言葉をどこかで見かけた。実に言い得て妙だ。
ネット世界の在り方がそんな時代だったからこそ、かつてのFF11はあれほど生き生きとしておもしろおかしく、様々な悲喜劇こもごもを生む、真の意味の「ロールプレイングゲーム」「仮想現実」でありえたのかもしれない。
まだMMORPGがMMORPGとして機能していた最盛期に立ち会えた自分は、MMOプレイヤーとしてとても幸せだったのだな、と思う。
そんな自分が最初に降り立ったサーバーは、 Asura。北米サービス開始と同じ頃に開設されたサーバーだった為、プレイヤーは8割近くが外国人だったように思う。
今でもAsuraは外国人率が圧倒的に高く、Odinと並んでプレイヤー人口が飛び抜けて多いサーバーとなっている。日本人サーバーのOdin、外国人サーバーのAsura、といったところだろうか。とはいえ外国人に抵抗のないプレイヤーは、人口の多さゆえに、あえてAsuraを選ぶことも多いようだ。
それはさておき、2003年12月某日。私はAsuraに降り立った。
Asuraサーバー開設は、2003年12月9日。自分が初めてヴァナに降り立った日付まではさすがに覚えていないけれど、おかげで「このあたりだった」ということだけは判断できる。
ヴァナに降り立ったはいいものの、見かけるのは本当にヨコモジでチャットする人達ばかりで、「この世界には日本人はいないのか?」と思うほどだった。なにしろ初LSに加入し、流れるLSチャットを見ての自分の第一声が、「日本語だ!!」だったことを未だによく覚えているくらいだ。
ああ、そうだ。あとひとつ、私がFF11をスタートしたのとほぼ同じ頃にヴァナであった出来事は、「Lv75キャップ解放」だった。
「75キャップ解放は2003年12月16日から」とあるから、少なくともこの数日後くらいにスタートしたのだろう。
開始直後の記憶として、もう一つ鮮明に覚えていることがある。キャップ解放直後だというのに、自分のいる街をサーチしたらもうLv75の人達がかなりいた。漠然と「これが廃人か…」と感心し、どこか恐いような、近寄りがたいような、まさしく雲の上の人達に思えたものだった。