プレイ日記

束の間、集う

そこそこ人が居るサーバーに移転したとはいえ、やっぱり昔に比べたら人が少ないなあと感じる。

それは「移動手段や様々な施設の利便性が飛躍的に向上して、プレイヤーが各々都合の良いところに分布するようになった」せいでもあるだろう。シャウト(エール)がエリア問わず、異なる街にまで届くようになったのも大きいと思う。

実際、全域サーチしてみると、意外なほどログイン人数は多い。4桁はいかないまでも、その手前くらいはいたりする。

エリア負担なんかを考えると、今の状態は悪くはないのだろうと思う。

でも、昔の「いかにも生きた世界」という感じがした、冒険者たちが自然と集い賑わう街の風景が、私はとても好きだった。誰が言い出すわけでも申し合わせるわけでもなく、自然と人々が集まって日々さまざまなことで賑わい、文化や流通、経済なんかすらも生み出してゆく。あれこそ「大規模MMORPG」の生み出したまさに仮想現実、その試みの醍醐味であったように思う。

だから今の、閑散としたジュノや白門の風景が、けっこう寂しい。

 

そんなふうにすっかり様変わりしたヴァナだけれど、日付が変わった直後のドメインベーションには、みんな申し合わせたように集まってくる。

ドメインについてまだよく分かっていなかった頃は、人が2〜3人くらいしかいない昼間なんかに、長い待ち時間を過ごしながら殴っていた。こちらがなにしろ弱いので、普通に死んだりもしていた。

「1日に稼げる上限が低い」コンテンツだから、日付が変わった直後というのは自然と「さっさと今日の分を終わらせよう」というプレイヤーが集まってくるのだ。と、あるときそういう場にたまたま居合わせて気付いた。

そうなると必然的に敵もタコ殴りにできて、1戦がとても楽に早く終わる。この時間は、1度の戦闘で、トドメとかの特別なボーナスがなければ、入るドメインポイントはだいたい20~30P。3回から4回戦えば上限に達し、また参加人数が多いから開始も早まり、だいたいものの30分もかからずに1日分を稼ぐことができる。早ければものの二戦、15分足らずで片付くこともある。

このサイクルを知ってから、「そりゃ昼間は誰もおらんわ」と納得した。そして何をさておいても、ドメインだけは0時をまわったらすぐに参加して消化するようになった。

よわよわすぎて戦力にならない自覚はあるので、とにかくディア3だけは開幕でぶっこんでおくことと、周囲にもバフのかかる支援系フェイスで固めることは心がけている。あと自分が死なないために回復はヨランオランとクピピたんの2枚と厚め。といってもこんだけ人がいると、正直白は1枚でも全然問題ない気はする。

ドメインでもらえる装備は、多すぎてよく把握できていないものが大半ながら、とにかく性能が良いのは間違いない。こんなに楽に早く終わるコンテンツをこつこつ続けていけばいいなら、そりゃやらない手はない。

アンバスケードが私には大変ダルくてつまらなく感じるのは、ドメインの早く楽に終わるところとあまりに対象的すぎるせいもあるだろう。

ちょっと効率を考え出すと、装備集めに熱中しすぎて何しにヴァナに来たんだか分からなくなってしまいそうな私には、これくらいヌルくてゆるいコンテンツの方が良い。時間を選べばとても楽なのに、こつこつ続ければ復帰者のソロ専には破格の装備をもらえるなんて、本当にありがたい話である。